バイナリーオプション取引でもダウ理論を活かそう!

バイナリーオプション攻略法
Steve BuissinneによるPixabayからの画像

取引市場の動向を把握するための一つの方法として、ダウ理論を学ぶことがあげられます。
ダウ理論とは、バイナリーオプションでも重要になるテクニカル分析の原点であるとも言われています。つまり、ダウ理論を知っておくことは、バイナリーオプションで勝率アップを図るために必要だということです。

今回は、ダウ理論とは何であるか、またバイナリーオプションでどのように活かしていくべきかを、しっかりと見ていきたいと思います。

ダウ理論って何?

ダウ理論とは、アメリカのチャールズ・ダウにより考え出された、テクニカル分析の理論です。チャールズ・ダウは、ニューヨーク市場における株価の動向を示す指標であるダウ工業平均株価も提唱しており、今でも多くの証券関係者に利用されています。

ダウ理論は、稼いでいる投資家なら必ず知っていると言われているほど、投資の世界では大変有名な考え方になります。相場には法則性があり、これを6つの基本法則に分けて説明することで、相場の特徴を分かりやすくし、相場を理解しやすくすることができます。そのため、相場を理解するための基本ともされており、バイナリーオプションにおいても、価格の動きを予測するための基軸として活用できる理論と言えます。
しかし、ダウ理論は19世紀後半に考案されたもので、相場分析の理論としてはとても古いものであると捉えることもできます。それでも、いまだに多くの投資家たちがこのダウ理論を活用して取引を行っているため、現在でも相場の動きの背景には、ダウ理論が大きく関わっているのです。

ダウ理論の基本原則

ダウ理論は、6つの基本法則によって成り立っています。これらの基本法則は、シンプルに見えても深堀りするととても複雑な面もあります。すべてを知っておくことも大切ですが、バイナリーオプションで活用できるポイントを押さえながら、効率よく学んでいきましょう。

【基本法則1】平均(=相場価格)はすべての事象を織り込む

1つ目は、平均=相場価格の重要性についてです。
相場価格は、世界情勢や経済状況などのファンダメンタルズ的(経済の基礎的)な要因や、政府や投資家たちによる人為的な要因、または自然災害などによる影響を、日々受けているものだという考え方です。つまり、すべての事象や情報が、相場の値動きに反映されているということを言っています
その考え方から、今後の値動きの予測は相場価格をしっかり見れば分かる、と考えることができ、つまり、相場価格が示されているチャート分析こそ、投資において最も重要であるということを提言しているのです
この考え方は、テクニカル分析の根底になるものですので、バイナリーオプションにおいても常に意識すべき点となります。

【基本法則2】トレンドは短期・中期・長期に分類される

トレンドとは、相場が動いている流れのことをさします。ダウ理論では、このトレンドの状況が値動きに大きく影響するということを提唱しており、またトレンドは短期・中期・長期の3つに分類されるとしています

短期のトレンド:3週間未満
中期のトレンド:3週間~3か月
長期のトレンド:1年~数年

例えば、長期のトレンドとしてチャートを見た時に上昇傾向であったとしても、短期のトレンドとしてチャートを見た時には下降傾向である場合は多々あります。その短期のトレンドの影響が、長期のトレンドの押し目(一時的な価格下落)として現れてくるのです。
また、反対に3つすべての時間軸のトレンドが同調する場合もあります。つまり、バイナリーオプション取引でトレンドに沿ったエントリーを行っていく際は、1つの時間軸でトレンドを判断するのではなく、複数の時間軸でトレンドを見ていく必要があるということです

【基本法則3】主要なトレンドは3段階から形成される

トレンドというのは、投資家たちの売買により形成されており、買い勢力が強ければ上昇し、売り勢力が強ければ下降していきます。トレンドが形成される際には、3つの局面が存在しており、それらは先行期・追随期・利食い期として認識されています

先行期とは、第一段階とされており、一部の投資家が底値で買い集めをしている状態をさします。特に、大口の投資家などが買い集めしているため、相場価格は緩やかに上昇していく傾向があります。小口の投資家にとってはまだトレンドが読みづらい段階と言えます。

追随期とは、先行期の後の第二段階とされており、緩やかなトレンドの発生に気づいた投資家たちが続々と買い注文を入れ、市場全体が動き出し大きなトレンドとなり、価格も大きく上昇してくる段階を言います。

利食い期とは、追随期の後の第三段階となり、最終段階とも言えます。一般投資家なども参加し、価格はさらに上昇していきます。しかし、一方大口の投資家たちは利食いを行い、売り逃げを図ります。すると、追随期に買い注文を行った投資家たちも利確を行うため、トレンドの終了が訪れます。利食い期で買い注文をしてしまうと、大きな損失を出してしまう恐れがあるため、多くの投資家は追随期を見極め取引することを目指すのです。

【基本法則4】平均(=相場価格)は相互に確認される必要がある

これは、相場の動きを理解するためには、相関性のある市場動向についても確認する必要があるという意味になります。
ダウ理論が考案されることとなった株式市場では、工業関連の株価が上がれば、生産された製品を運ぶ手段となる輸送関連の株価も上がるといったように、関連性のある市場の動向は基本的に連動します
バイナリーオプションにおいても、通貨ペアに関して同じような現象が起きます。例えば、ユーロ/円が上昇すれば英ポンド/円も上昇する傾向があります。また、米ドル/円が上昇するとユーロ/米ドルは下降していく傾向があります。このように、通貨の相関関係を知っておくことが、バイナリーオプションでは重要になってくるのです。そして、一つの通貨ペアのトレンドを見ていくだけでなく、並行して相関関係のある通貨ペアのトレンドも確認しながら取引を行うことで、勝率の高いエントリーを実現できるのです。

【基本法則5】トレンドは出来高からも確認される必要がある

市場での売買数がどのくらいかを表したものを出来高と言います。株価のチャートの下部に表示されている棒グラフ、これが出来高となります。
株式市場では、出来高は株価に先行すると言われているほど、出来高が重視されています。なぜなら、株価が上昇する際は出来高も連動するのが一般的で、もしも株価が上昇しても出来高が上がってこないならば、ダマシを警戒したり、トレンドが発生しても長くは続かないだろうと判断することができるからです
しかしながら、株式市場においては出来高を企業の業績などにより定義することが可能ですが、為替市場においては出来高を定義することが困難であるのが事実です。そのため、バイナリーオプション取引では、株価指数などを取引に活用したりしない限りは、さほど重要視する必要性はないと言えます。

【基本法則6】トレンドは明確に転換シグナルが発生するまでは継続する

この基本原則は、相場に起こるトレンドの捉え方を提唱しているものと言えます。
ダウ理論では、以下のようにトレンドを定義しています。

上昇トレンド:高値・安値を切り上げて価格が上昇している
下降トレンド:高値・安値を切り下げて価格が下落している

つまり、ダウ理論では、高値・安値を切り上げもしくは切り下げし続けていることが、トレンドが発生し継続していると把握される条件であり、一時的に上昇もしくは下落したものはトレンドとは言わないということです
また、明確な転換シグナルというのは、トレンドの定義とは反対で、上昇トレンドにおいて高値を更新しない場合、下降トレンドにおいては安値を更新しない場合をさしています。このシグナルを捉えると、投資家たちはトレンドが終了したと判断するのです。

バイナリーオプションでは、トレンドの流れを把握することがとても重要です。具体的には、現在がトレンド中なのか、トレンドの転換点なのか、はたまたトレンドが発生していない状況なのか、それらを見極めることにより、それぞれの状況に見合ったエントリーポイントを探し出すことで勝率を高めることができるということです。この基本法則は、バイナリーオプションにおいて最も意識すべきポイントであると言っても良いでしょう。

まとめ

ダウ理論と聞くと、初心者にとってはなんだか難しそうに思える言葉だと思いますが、蓋を開けてみれば、実際には投資の基礎とも言える重要な内容ばかりだったかと思います。

多くの投資家が押さえているダウ理論を自身も知っておくことで、相場の理解度が深まり、バイナリーオプション取引においても、優位性のあるエントリーポイントの探し方を身につけることができるでしょう。
もしバイナリーオプションで稼ぎたいと考えているのであれば、ダウ理論はしっかりと頭に入れておくようにしましょう。

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